飼い主が亡くなった後も、義を尽くす忠実な犬達の物語は数多く存在する。
最も良く知られているのは「日本のハチ公」や「スコットランドのグレイフライアーズボビー」だろうか。彼らの物語は多くの本や映画になり語り継がれている。
しかし、ハチ公やグレイフライアーズボビー以上に飼い主に忠実だった犬の話はあまり知られていない。
■忠犬フィド
その犬の名前は”フィド“。フィドは第二次世界大戦中のイタリアで生まれました。
戦時中、死に直面していたフィドはレンガ職人に手厚く看病され、健康になりました。
このことから、フィドはレンガ職人に忠誠を誓いました。
毎日フィドはバス停の前で、レンガ職人の帰りを待ちます。
そして、レンガ職人がバスから降りて来るまで一切動こうとしません。
この頃イタリアは毎日爆撃を受けておりました。とある日、フィドの飼い主が戻ってきませんでした。
悲しいことに仕事中空襲を受け、亡くなってしまったのです。
しかし、フィドは毎日戻らない飼い主をバス停で待ち続けました。
なんと14年もの間、毎日です。
悲しみを背負う姿
当時この話を取り上げたメディアによってイタリア中にフィドの物語は広がり、終戦から長い時を経た今でも語り継がれています。
バスを待ち、降りる人々をフィドは見つめます。しかしフィドの飼い主がバスから降りて来ることはありません。
毎日フィドは肩を落とし、トボトボとバス停から去っていきます。
フィドはその忠誠心から栄誉賞を与えられました。
しかし、フィドが望んでいることは唯一つ。
フィドの飼い主がバス停から降りてきてくれることだけなのです。
なんて泣ける話なのでしょうか。
via:listverse.com